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時計における針の歴史を見てみると、とても興味深いことが判明する。

余談だが、時計における針の歴史を見てみると、とても興味深いことが判明する。それは、分針と秒針が、精度の向上とほぼ同時に登場していることだ。初期の時計は、一般的に1日も駆動せず、精度も1時間単位でしかなかったので、通常は時針だけであった。しかし、ヒゲゼンマイを追加すると、突然、分針の重要性が高まり、脱進機の改良や温度補正を加えると、次に秒針が重要性を高めるようになった。

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クラシックなサブダイヤルは、エレガントで機械的にもシンプルな解決策であり、今日に至るまで、フィリップ・デュフォーやロジャー・スミスなどの最も美しい時計がこの方法を採用している。伝統的なスモールセコンド針の唯一の欠点は、特に小径の時計では視認性が低いということだ。よりよい解決策は、秒針を時針や分針と同じ軸上に配置し、その先端がダイヤルの外周を一周するように長くすること。

 これにはいくつかの方法がある。最初に数多くのセンターセコンドを搭載したムーブメントが登場したのは、ゼニス Cal.133やパテックのCal.12'''-120のようなインダイレクト(間接的)センターセコンドムーブメントであった。オメガもかなりの数のインダイレクトセンターセコンドムーブメントを製造していた。これらのムーブメントの仕組みは、伝統的な輪列のレイアウトに、歯車を追加して、ムーブメントの中心に秒針を寄せて駆動するというもの。インダイレクトセンターセコンドの歯車は、輪列上の3番車または4番車で駆動させることができる。

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唯一の問題は、秒針のための追加歯車が主ゼンマイの香箱による直接的な動力の流れから外れ、秒針が針飛びする傾向にあることだ。この問題を解決するために、時計師たちは秒針の歯車の歯にごくわずかな圧力をかけるテンションスプリングを追加した。

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しかし、ここに2つの新しい問題が生じる。ひとつめの問題は、インダイレクトセコンド用の歯車がメイン輪列の上に乗るため、ムーブメントが明らかに厚くなってしまうことだ。ふたつめの問題は、テンションスプリングが輪列に負荷を与え、正確に調整されていない場合、テンプの振り角の低下を招き精度が狂うという、そもそも正確に秒針を読み取れるはずの工夫が皮肉な結果をもたらすことだ!

 そこで編み出されたのがダイレクトセンターセコンドだ。この方式のムーブメントは、現代のほぼすべてのムーブメントに採用されているが、歯車を追加するのではなく、メインの輪列を組み替えることで問題を解決する。4番車がムーブメントの中心に来るように歯車の配置を調整すれば、スモールセコンドと同じように、ピボットをダイヤル面に通すことができる。